パソコンとヘッドホンアンプの接続には、USBケーブルか光デジタルケーブルを用いることが多いです。
※光デジタルケーブルは他に、光角形、TOSLINK、S/PDIF、オプティカル、などと言われるようです。ケーブル類って、規格が多いうえに同じ規格でも呼称がいろいろあって、ややこしい。

どちらもデジタルケーブルなので原理的には音質への影響はない、はずなのですが、実際は光デジタルケーブルの方が音が良いという意見が多いです。

光デジタルケーブルが伝送するのはデータだけですが、USBケーブルはデータと電力を平行して伝送します。電力を伝送することでノイズが発生し、そのノイズがデータに悪影響を及ぼしている、というのが理屈になります。

であるならば、ノイズの影響からデータを守る性能が高ければ高いほど音質の向上が見込める、という話になりますね。

ということで、「エイム電子」が製造するオーディオ用USBケーブル『SHIELDIO UA3 』を購入しました。型番は『UA3-R010』。

パッケージ底面の文字にはホログラムが使われています。

ケーブルも、黒地に金文字で、高級感のあるデザインとなっています。

ちょっと玉に瑕なのが、立体的なロゴ。USB端子が隙間無く並んでいる場合はとなりのUSBケーブルと干渉します。まぁ、いちばん外側の端子に接続すれば問題はないのですが。

いま使っているのは「ELECOM」の『DH-AB10 』で、これもオーディオ用のUSBケーブルです。購入当時の価格は1,300円ほどで、リーズナブル。一方、『SHIELDIO UA3』の実売価格は34,000円前後。USBケーブルとしては桁が違うお値段にためらいましたが、思い切りました。

これで音が良くならなかったらショックです。期待と不安が入り交じる中、祈る気持ちで『SHIELDIO UA3』に取り替えます。

うーん、微妙‥‥? 第一印象では今ひとつ良くなった感じがしません。

しかし、付け替えては聞き比べているうちに、徐々に違いが感じられるようになってきました。

『SHIELDIO UA3』を付けたときには違いがよく分からないのですが、『DH-AB10』に戻すと音に曇りがかったような不明瞭さがあるのです。聞き込めば聞き込むほど、それが明確になっていきます。思い込みによる補正も多少あるかもしれませんが、違いがあることは確実。

ただ、効果の度合いで言うならば、ヘッドホンなどを換えたときほど劇的なものではなく、USBケーブルを換装しての音質向上はかなり控えめです。他の機器をグレードアップした上で、さらなる音質向上を狙うのであればUSBケーブルに手をつける、という優先順位になると思います。

なお、例えば低音が強くなる等のように、音のバランスが変わるということはありませんでした。他所のレビューでも『SHIELDIO UA3』はフラットなバランスだとの評価があります。

やっぱりいいものはいいんだな、と思いつつ『SHIELDIO UA3』を使って音楽を聴いていると、音がより明瞭になっていく感覚がありました。以前はエージングなんて信じていなかったのですが、実際、自分の耳で体感させられると信じざるを得ません。

ちなみに、『SHIELDIO UA3』でも十分すぎるほど高価なケーブルだと思いますが、探してみると、さらに上を行くケーブルがありました。オーディオ沼の底は計り知れない‥‥。